RICE ＆ VEGETABLE

麓のお米と野菜

魚沼地区でも最奥地に位置する新潟県津南町。
長野県との県境に位置し、日本有数の豪雪地として山間部の積雪は4ｍを超えます。麓は、長野県栄村にまたがる秘境秋山郷の入口、日本100名山に指定される苗場山の麓を第一の基盤に据えて、魚沼産コシヒカリと複数の露地野菜生産に取り組んでいます。

平均標高約600m、津南町の中でも最も高冷地に当たる圃場が生産基盤で、苗場山麓の雪解け水と豊富な湧水が私たちの味方であり仲間です。この大切に守り続けられてきた自然環境こそが麓生産物の根源にあり、良質な土と大地、そして…心から美味しいと思える生産物を育んでいます。

標高約600ｍ、積雪4ｍ、基盤整備の行き届かない圃場…
魚沼産コシヒカリを生産する限界地ともいえる条件の整っていないこの地で旨いお米を作り続けるには、幾つにも重なり合う一つ一つの小さな作業の積み重ねと探求心が大切だと考えています。

恵まれた大地の肥しだけでなく、その地で先人から受け継いできた技術、タイミング、そして圃場や気候変動に合わせた新しいスパイスを求めた探求心から、旨い米が生まれます。毎年きちんと土壌分析を行い、その圃場に合わせた土壌改良を行うことで、特別な農法でなくとも、どんな条件でも、必ず旨い米は作り続けられる。私たちはそう考えています。

地球温暖化の煽りを受けつつあるお米の品質も、昼夜の寒暖差が大きいこの高冷地では大きな影響を受けることなく、毎年安定的に良質なお米を生産できています。

量を求める過剰な施肥を行わず、米自体が持つ本来の自力を最大限活かすべく、必要な時期に必要な分だけをジャスト＆ベストなタイミングで施していくことに最大限注力します。毎日足で圃場をまわり、土と水、そしてお米と会話をしながら、私たちのお米が皆様のお口に嫁ぐまで大切に見守っていきます。

SDGs（持続可能な開発目標）の一環として、新潟県認証米の減化学肥料、減農薬栽培もスタートさせました。良質な麓のお米の根源であるこの自然環境を守り続けていくために、今私たちができることから取り組んでいきます。

津南高原野菜と題される高冷地生産。
昼夜の寒暖差が大きく、みずみずしさ、糖度、味度、どれをとっても一定の高い評価をいただいているのは、この自然環境が生み出す賜物です。1年のうち4カ月が雪に覆われる津南町は、1年を通じて安定出荷ができるような環境ではありません。

だからこそ、「旬なものを旬な時期に一番良い状態で」をモットーに生産に取り組んでおり、現在麓では、約10品目の野菜を生産しています。

春の訪れを感じる時期に生でかじりつく臭みのない雪下人参。
雪消えと共に顔を出す濃厚な旨味、甘味を持つアスパラガス。
夏の暑い時期にむしゃむしゃとかぶりつきたい甘さたっぷり黄金のとうもろこし。

冬の訪れを感じる時期に芯まで味の染みた大根で心の芯まであたたかく。四季に趣をおく私たち日本人の心には、その季節に美味しく食べたいものが自然と湧いてくる素敵な食文化があると考えます。